

こちら、お直しに出していた引出箱が、帰ってまいりました。
霞工房・山本富士夫さんの作品
「栖引出箱『森の刻』」です。
この技術は、今では「できるのは彼だけなのでは」と言われるほどのもの。
長い箱が、中央から半分に折れるようにして、引出箱になります。
眺めているだけでも、その仕掛けの美しさに見入ってしまいます。
実はこの作品、山本さんがお孫さんをイメージして作られたものなのだそうです。
いつも森でどんぐりを拾っては、大事にしまっているお孫さんに
森の宝物を入れておくための「どんぐりばこ」。
森の中で見つけた大切なものを、思い出と一緒にしまっておく箱です。
そう思って見ると、なんだか作品そのものが、
森の時間をそっと閉じ込めているように感じられます。
最初にセラヴィに飾った数十年前
引き出し中にはドングリをいれておきました。
管理人もこんな箱がほしかったの(#^.^#)
今年も、山本さんは日本伝統工芸展に入選されました。
山本さんのおかげで、毎年こうして工芸展へ足を運ぶ楽しみがあるのも
とても嬉しいことです。
以前には、宮内庁のお買い上げとなった作品もありました。
宮内庁に作品が選ばれるということは、
長年培ってこられた技術や、
その作品の美しさが高く評価されたということ。
そう思うと、こうして身近に山本さんの作品を置かせていただいていることが、
なんともありがたく感じられます。
「森の刻」も、ただ美しいだけではなく、
そこには長い年月をかけて磨かれた技と、
森を大切に思う心、
そしてお孫さんへの愛情が込められています。
工芸品というのは、使う人、見る人の心に残って、
また次の人へと受け継がれていくもの。
そんなことを思いながら、
今年も日本伝統工芸展へ出かけるのを楽しみにしています。
作り手の思いが、遠くのどなたかの心にも届いていく。
工芸には、そんな素敵なところがありますね。
さて、今年の日本伝統工芸展はこちらです。
2026年 日本伝統工芸展
9月2日(水)~9月15日(火)
日本橋三越本店 7階 催物会場
今年はどんな作品に出会えるでしょう。
今から楽しみにしております♪